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フランス

フランスワイン  

多くの人々にとってフランスは(良質の)ワイン誕生の地です。実はそうではないのですが、フランスは(数百年かけて)世界で最も卓越したワインを生産するという高い評価を手に入れてきています。フランスのワイン生産の歴史はおよそ紀元前600年に始まりました。そのころ、ギリシャ人が港町マルセイユ(彼らはマッサリアと呼びました)を築いた地中海沿岸地域やローヌ渓谷を植民地化しました。彼らはワインワイン製造技術を広めました。統治者としてローマ人がギリシャ人にとって代わるころ(およそ紀元前150年)には、フランスからのワインはローマ帝国の多くの領地に輸出されていました。

今日フランスは、普通のテーブル・ワインから世界で最も優れた何種類ものワインまで、比類ないワインの種類を生産している世界一の生産国です。そのほかの新規に浮上してきたワイン生産国はフランスの支配的な市場に挑んできています。結果として、フランスのワイン生産者たちは、伝統的な価値観を放棄することなく、自己改革を行おうと熱心に働いてきています。市場の動向をなんとか変えたいと思うよりむしろ、食べ物と合う最高のワインを造ることが今でも彼らの重要な目標なのです。

ワインは、北部沿岸を除いて、フランスのほとんどどこでも生産されています。何百もの異なった地方や地域で生産されており、各々ワインはその地方や産地特有の ”テロワール” に由来します。そのため、フランス人は其々のワインにその信憑性や特有のテイストと品質を与えるのは ”テロワール” であると信じています。この場合、”テロワール” には ”土壌” よりも広範囲な意味があります。テロワールは微気候条件のほかにヴィティカルチャーやヴィニカルチャーの要素、つまり認可されたブドウ品種、生産量、その他諸々の考慮すべきことをも含みます。それゆえ、”テロワール” は自然の要素とフランス監督機構、INAOが制約、規制している品質基準の組み合わされたものになります。

フランスでは年間70~80億本のワインが生産されています。12の主要地方と何百もの地区と地域があります。10万以上のブドウ栽培者がいますが、その中のおよそわずか5分の1が独自のワインを製造販売し、残り5分の4は地域共同組合にブドウを納品するか、製造したワインをネゴシアン (ワイン商) に売ります。カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、カルメネール、シャルドネ、メルロー、ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブラン、シラー/シラーズのような世界中で栽培されている多くのブドウ品種とフランス独自の品種が栽培されています。ブドウの栽培やワインの生産はINAO、フランス監督機構によって厳格に規制されています。ワインの等級分類に関するフランスの法令は近年変更されました。現在4等級存在していますが、2012年からはテーブル・ワイン、カントリー・ワイン、2012年からはAOPですが、AOCワインと呼ばれる特定地域生産ワインの3等級だけになります。

これらの法令は全国的に適用していますが、フランスワインは品質的に其々の地域性で知られ、かつ地域の特徴で特定されています。同じ(生産地)名称内でさえ、莫大な種類のワインやそれらのワインの質の違いがあり、それゆえ生産地域ごとにワインを格付けする要望や必要性が生じてきました。したがって、アルザス、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのような主要ブドウ栽培地域は地域の格付け制度を確立してきています。メドックの格付けは1855年から存続し、国際的によく知られ定評があります。その他の格付けはもっと最近のものです。主要地域以外の地域には格付け制度はまだありませんが、卓越していると高い評価を得てきて、ワイン通の人々に知られているいくつかのエステイトが必ずあります。

生産地域

アルザス - シャンパーニュ - ブルゴーニュ - プロヴァンス - ボルドー - ロ-ヌ - ロワール - 南西地方

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アルザスワイン地方はライン川のフランス側に位置し、対面に黒い森がある、いわゆる ”ライン・リフト・ヴァレー(ライン地溝帯)” にあります。ブドウ畑はヴォージュ山脈の斜面に沿って細長く位置し、反対側にはライン川があります。

ライン川はこの地方を北から南の方向に流れています。ほとんどのブドウ畑は標高150~450 m に位置し、多くは南西か南東に向いています。ヴォージュ山脈によって寒風と雨から守られています。ライン川の反対側のバーデンと同様、気候はかなり乾燥し温暖です。土壌構成はこの地方が地質学的な断層に位置しているため多様です。

生産されるワインの約90%は白ワインで、おもにリースリング、ゲヴェルツトラミネール、シルヴァーナー、マスカット種から製造されます。大抵、ピノ・ノワール種からですが、赤ワインは殆ど造られません。ブドウはおよそ15,000 ha で栽培されています。年間生産量はおよそ1億5千万本です。ほとんどのワインは辛口ですが、(ドイツスタイルの)中甘口も生産されています。ワインは伝統的に”ライン・ワイン・ボトル” または”フリュート・ダルザス” と呼ばれるボトルに詰められます。

アルザス地方の為に、”ヴァン・ド・ペイ” (カントリー・ワイン)名称のワインは存在しませんので、ほとんどのアルザスワインは3つのAOP/AOC 規定のひとつに該当しています。ゲルマン的な歴史と影響を受けたので、フランスの他の地方で基準としている地方、地域、またはブドウ畑の名称よりも、ラベル上に目立つようにブドウ品種が表記されています。フランスの他の地方は、地方や地域の呼称番号を持っていますが、”アルザス” そのものがその地方の呼称なのです。アルザスワインの”アペラシオン(呼称)” は
a) Alsace AOC/AOP (アルザス
AOC/AOP)、
b) Alsace Grand Cru AOC/AOP(アルザス・グラン・クリュ AOC/AOP)、
c) Crement d'Alsace AOC/AOP (クレマン・ダルザス
AOC/AOP)の3つです。

”アルザス・グラン・クリュ” の呼称で生産されているワインはリースリング、マスカット、ピノ・グリまたはゲヴェルツトラミネールのブドウから造らなければなりません。さらに、ブドウ畑名をラベルに表記することが規定されています。スタイル上は、ドイツワインのアウスレーゼやべーレンアウスレーゼに似ていますが、ワインは”Vendange tardive(ヴァンダンジュ・タルディヴ)” (遅摘みワイン)または”Selection de Grain Nobles (セレクション・ド・グラン・ノーブル)” (貴腐ワイン)です。

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シャンパーニュ地方はフランスの北東部、パリから約150 km に位置し、ブドウ栽培が不可能である最北端の緯度に近いところにあります。その結果としてもたらされる寒冷気候は、酸度の高いブドウを育成しています。そのようなブドウは今もなおワインには歓迎されませんが、高品質のスパークリングワインを造るのには適しています。ベレムナイト石灰岩と粘度がその地域の土壌を構成し、シャンパーニュの独特な品質を作り出しています。その構成は排水を良しく、熱を日中は蓄積し夜間には放出することを可能にしています。シャンパーニュの明るさとフィネスは、その土壌からだと言われています。”シャンパーニュ” という単語は今や世界一有名なスパークリングワインを意味しますが、そのようになるまでには時間がかかりました。およそ34,000 haを占めていますが、シャンパーニュ地方は、マルヌ県(約67%)、オーブ県(約23%)、エイヌ県(約9%)、オート・マルヌ県とセーヌ・エ・マルヌ県(両県で約1%)の5県と1927年に規定されています。その地域は319の村から成り立ち、ランスとエペルネーは商業中心地です。シャンパーニュの生産を許可されている全ての畑に、今ブドウが完璧に植えられること、またシャンパーニュの世界中の需要増加を考えたとき、INAO(国立原産地名称機構)は2015年からシャンパーニュ地方を (ほぼ確実に357の村まで)拡大しようと決めました。現在はおよそ15,000 のブドウ栽培者が、その地域でブドウの90%を生産しています。約5,000 の栽培者はシャンパーニュを造りますが、残りの10,000 は栽培したブドウを (多くの場合かなり大きい)”シャンパーニュ・ハウス” に売ります。これらの会社は市場の大半を占め、全てのブドウのおよそ10%を栽培し、シャンパーニュ全体の約2/3を造ります。2010年にはおよそ3億5千万本のシャンパーニュが生産されました。

ローマ時代からこの地域にブドウは植えられていましたが、歴代のフランス国王がランスにて王冠を授かることとなった9世紀から、ワインは良い評価を得ました。国王に好まれている(まだシャンパーニュではなく)ワインであることは、その時代の優れたワインとしてその地方を確立するのに役立ちました。バーガンディーは猛烈にこの優位性に抗議し、その争いは長い間続きました。シャンパーニュの栽培者たちが、まったく新しいタイプのワイン、”シャンパーニュ” を容認し、赤ワインまでも生産を中止したことで決着がつきましたが、そればずいぶん後でした。ベネディクト会修道士、ドン・ペリニョンはシャンパーニュを考案した功績があると思われています。実際、彼は所属の修道会が造っているワインのボトルの中に、泡が絶対に生じないようにする任務を担当していました。それは、長い間、このような泡は欠陥だとみなされていたからでした。でも、彼はスバークリングワインを造り、ボトル詰めする方法を開発しました。ワインの中での泡立ちはワイン製造過程の一部であり、そのことは、ずっと以前からギリシャやローマ時代にすでに気が付かれてきていました。しかし、イギリス人科学者クリストファー・メレットが第二次発酵のために糖を加えるとワインは泡を作り出すことができるということを証明した1662年まで、どういうわけかワインの泡は理解されませんでした。その証明がされたのは、ドン・ペリニョンがオーヴィレール修道院で働き始める6年前でした。とはいえ、シャンパーニュ地方は、この”新しいワイン” が発展するのに見事に適合していました。冬が毎年とても早く始まり発酵を妨げ、気温が上昇し春が再び訪れると天然の第二次発酵と言えることが生じます。その過程は”メトード・リュラル” と呼ばれるようになりました。初期には全てのシャンパーニュはこの方法で造られました。”メトード・シャンプノワーズ” (ボトル詰めのワインに酵母と糖を加えて二次発酵) はその方法発見後約200年の19世紀まで使われませんでした。

シャンパーニュだけがラベル上にAOC/AOP呼称を記載する必要のない名称です。ほとんどのシャンパーニュは、2~3種類のブドウからワインをブレンドしたり、異なった地域からのワインをブレンドしたり、また異なったヴィンテージをブレンドして造ります。大部分のシャンパーニュはノン・ヴィンテージです。他の地方での”テロワール” の見解に反して、”シャンパーニュ・ハウス” の目的は、ヴィンテージや調達されたブドウの産地が原因で起こる色々な変動を我慢するよりも、ブランドとしての味やスタイルの継続性を維持することです。ほとんど全てのシャンパーニュは次の3種類のブドウ、赤品種はピノ・ノワール(約39%)とピノ・ムニエ(約32%)、白品種はシャルドネ(約29%)で造られます。赤品種のブドウであるにもかかわらず、ピノ・ノワールとピノ・ムニエは大抵白ワインに仕込まれます。シャルドネが酸味とフィネスを与えますが、ピノ・ノワールとピノ・ムニエはワインの骨格と構成を提供します。他の4種類のブドウ、すなわち、アルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリは歴史的理由で栽培することが許されていますが、それらはほぼ消えてしまっています。17のグラン・クリュと43のプルミエ・クリュは存在しますが、これらの格付けを有しているシャンパーニュはほとんどありません。単一畑のシャンパーニュも存在しますが、かなり稀です。シャンパーニュの多くは白ですが、ロゼもありますし、ブドウの出来が良かった年に造られるヴィンテージ・シャンパーニュもあります。ヴィンテージ・シャンパーニュは出荷される前に3年以上は熟成させなければなりません。ノン・ヴィンテージ・シャンパーニュは18ヶ月以上熟成させることと決められています。”Blanc de Blancs (ブラン・ド・ブラン)” の意味は白ブドウ(シャルドネ)から造られたシャンパーニュを意味し、さらに、”Blanc de Noirs (ブラン・ド・ノワール)” は赤ブドウ(ピノ・ノワールおよび/またはピノ・ムニエ)から造られる白シャンパーニュのことです。ほとんどのシャンパーニュは酸度が12g/l 未満である ”Brut (ブリュット)” です。”Extra Brut (エクストラ・ブリュット)” や”Extra Sauvage (ブリュット・ソヴァージュ)” とか ”Brut Naturel (ブリュット・ナチュール)” のような表示は辛口のレベルがより高いことを表し、”Extra Dry (エクストラ・ドライ)”、”Dry (ドライ)”、”Demi Sec (ドゥミ・セック)”、まはた”Doux (ドゥー)” のような表示は糖度がより高いことを意味します。あまり知られてはいませんが、バーガンディーからのワインと首位を争った人たちの末裔たちは、今もまだ赤、白、ロゼのワインを ”コトー・シャンプノア AOC/AOP” として生産しています。

ブルゴーニュ リストに戻る

バーガンディーはフランスワインの3%しか生産しませんが、とりわけワインの質に関しては、ボルドーは当然のことですが、”プライマス・インター・ペアーズ” (同輩中のリーダー)とランク付けをしています。”テロワール” の信憑性への信頼が、最も高く評価されているのはバーバンディーにおいてです。フランスの呼称の中で、その5分の1がバーガンディーにて認可されています。つまり、フランス全体で500ほどの呼称のうち100がバーガンディーに存在するのです。フランスのブドウ畑の総面積およそ880,000 ha の3.3%にあたる29,000 ha に、バーガンディーではブドウが栽培されています。33の Grand Cru (グラン・クリュ)呼称、44の村名、23の生産地域名があります。(635の中で)562のPremier Cru (プルミエ・クリュ)の ”climats (クリマ)” 名称は44の村名の一部で、それら自体は呼称ではありません。従って、一部で言われているように600以上の代わりに、かなり小さな地域にしてはまだ多いのですが、バーガンディーには呼称は100 ”のみ” 存在します。典型的なバーガンディワインとはかなり異なったワインを生産している2つの地域、シャブリとボージョレーは独自の呼称を持っていますが、ボーガンディー地方の一部であることには違いないのです。

毎年、およそ1億9千万本のワインが生産され、そのうち約1.5%がグラン・クリュ(60%赤、40%白)、約10%がプルミエ・クリュ(45%赤、55%白)、37%が村名(26%赤、74%白)、約52%が生産地域名(32%赤、51%白、2%ロゼ、15%スパークリング)のワインです。1 haあたりの最大収穫量は、呼称によって異なります。つまり、グラン・クリュに対しては1ha あたり3,500l、スパークリングワインに対しては1ha あたり9,000lです。平均のブドウ畑のサイズはボルドーよりずっと小さいのですが、バーガンディーには4,000ほどの醸造元(エステイト)が存在します。気候は”大陸の影響を伴った温帯海洋性”、つまり冬の間はかなり寒いということです。また、夏はかなり暑いのですが、春は季節的な雨が降る心地よい気候です。土壌は主に粘土、石灰岩で構成され、天然のミネラルに富んでいるということが、上品質のワインを製造するのによく適しているのです。

ヨーロッパの多くの地方と同様に、バーガンディーでのブドウ栽培はローマ人と共に始まりました。紀元1世紀中にすでに栽培されていましたが、このことについて最初の記録は312年までに遡ります。バーガンディー産のワインが高い評価を獲得したのは、中世盛期と後期 (10~15世紀) の間のことです。ほとんどのワインは修道院内で醸造されていました。その時代は戦争が絶え間なくあり、少なくともある程度、宗教上の敷地だけが保護されていました。そして、学ぶことが行われ、習得された知識が次の世代に委ねられたのは修道院内だけでした。今日のブドウ畑 (クリマ) の多くは、これらの時代に開墾されました。それらには、”Clos de Beze” (クロ・ド・ベーズ)、”Clos de Tart” (クロ・ド・タール)、”Clos de Vougeot”(クロ・ド・ヴージョ)、やその他多数の名門を含んでいます。”壁で囲まれたブドウ畑” を意味する ”クロ” という用語はその当時作られました。或るブドウ畑が頻繁により上質なワインを産出する、ということを最初に気付いたのはシトー修道会の修道士たちでした。結局、彼らはそれらの畑に名前を付けました。このことがひいては、今日でもまだ行き渡っていますが、”テロワール” の信ぴょう性に対する信念を築き上げました。しかも、すでに1395年にバーガンディー公は条例を公示しました。それはバーガンディーでの上等のワイン醸造に関して、厳格なガイドラインを定めていました。とりわけ、赤ワインを造るのにピノ・ノワールしか使用してはならないと規定していました。その後ずっと、その条例は支持されてきています。

バーガンディーの総面積はそれほど広くないのですが、北のシャブリから南のマコネまで250 km以上にわたり、かなり長く広がっています。6つの地区:Chablis (シャブリ)、Cote de Nuits (コート・ド・ニュイ)、Cote de Beaune (コート・ド・ボーヌ)、Cote Chalonnaise (コート・シャロネーズ)、Maconnais (マコネ)、Beaujolais (ボージョレー)が存在します。ピノ・ノワールとガメイのみが赤ワインに(ガメイはボージョレーワインのためだけ)、そして、白ワインの製造にはシャルドネとアリゴテのみ(アリゴテはブルゴーニュ・アリゴテ、ヴァン・ムスー、クレマン・ド・ブルゴーニュのためだけ)が許可されています。グラン・クリュ・ワインに対して、例えば Grand Cru ”Chambertin” のように、”Grand Cru” とブドウ畑が (クリマ) の名前をラベルに表記することが規定されています。プルミエ・クリュ・ワインは、Chablis Premier Cru ”Fourchaume” のように、村名の後に、Premier Cru その後ろに”クリマ”名を表記しなければなりません。ワインが同じ村の数か所の ”クリマ” のブレンドで造られた場合、ブドウ畑(クリマ)名は表記しません。村名ワインに対しては、”Pouilly Fuisse” のように村名だけを表記します。生産地域名ワインの場合は、ワインによって、Bourgogne (ブルゴーニュ)、Bourgogne Grand-Ordinaire (ブルゴーニュ・グラン・オルディネール)、Bourgogne Passe Tout Grains (ブルゴーニュ・パス・トゥ・グラン)、Bourgogne Aligote (ブルゴーニュ・アリゴテ)、Bourgogne Mousseux (ブルゴーニュ・ムスー)、Cremant de Bourgogne (クレマン・ド・ブルゴーニュ)という6つの生産地域名の中の1つを表記することができます。もっと制限されている生産地域名は Cote de Nuits Villages (コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ)、Cote de Beaune Villages (コート・ド・ボーヌ・ヴィラージュ)、Macon (マコン)の3つです。

 

プロヴァンス リストに戻る

プロヴァンスでのワインは2,600年以上にわたり生産されています。 (紀元前600年頃から) 既にこの地域を統治し、マッサリヤ(マルセイユ)を築いたギリシャ人に取って代わり、ローマ人が支配した紀元前150年頃、彼らがこの地域に名前を付けました。プロヴァンスは、イタリア国外で一番最初のローマの植民地でした。彼らは“Our Province(我らの領土)”と呼びました。ローマが実権を握った時、地中海地方周辺で既にプロヴァンスのワインは高い評価を受けていました。これらのワインは、ローマ帝国にとって重要な輸出品となりました。

この地方の気候は、穏やかな暖かい冬とほとんど雨が降らない暑い夏という完璧な地中海性です。ほとんどのブドウ畑は海から50km以内にあります。ブドウが成熟するのに必要な太陽光がたっぷりと降り注ぐ地方ですが、時折暴力的とも思える有名なミストラル(乾燥した冷たい北風)にもさらされます。プロヴァンスの土壌条件はかなり変化に富み、石灰岩、頁岩、片岩、石英、粘土、砂岩などが主な土壌です。プロヴァンスのブドウ畑面積は27,000haで、年間およそ1億7千本のワインを生産し、その約3分の2がロゼワインです。赤ワイン用の主なブドウ品種はムールヴェード(Mourverdre)で、その他の品種としてはサンソー(Cinsaut)、グルナッシュ(Grenache)、シラー(Syrah)、ティブラン(Tibouren)です。カリニャン(Carignan)の栽培が縮小している一方で、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)とシラーはより重要なブドウ品種になっています。白ワインは主にブールブラン(Bourboulenc)、クレレット(Clairette)、グルナシュ・ブラン(Grenache Blanc)、マルサンヌ(Marsanne)、ヴィオニエ(Vigonier)から造られます。また、かなり使用頻度は低いのですが、シャルドネ(Chardonnay)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、セミヨン(Semillon)、ロール(Rolle)、ユニ・ブラン(Ugni Blanc)からも白ワインが造られます。一般的に暑くて乾燥している夏という最良の収穫条件ですが、さらに、強く、冷たいミストラル風がブドウを病気にかかりにくくします。よって、通年とても健康なブドウの収穫が保証されていると言えます。

プロヴァンスには12のアペラシオンがあります。それらは、ボー・ド・プロヴァンス(Baux de Provence)、ベレ(Bellet)、カシス(Cassis)、コト・デクス・アン・プロヴァンス(Coteau d’Aix-en-Provence)、コト・ヴァロワ・アン・プロヴァンス(Coteaux Varois-en-Provence)、コート・ド・プロヴァンス(cotes de Provence)、コート・ド・プロヴァンス・フレジュス(Cotes de Provence Frejus)、コート・ド・プロヴァンス・ラ・ロンド(Cotes de Provence La Londe)、コート・ド・プロヴァンス・ピエールフ(Cotes de Provence Pierrefeu)、コート・ド・プロヴァンス・サント・ヴィクトワール(Cotes de Provence Sainte Victoire)、パレット(Palette)、バンドール(Bandol)です。“クリュ・クラッセ”の地位を認可するために、プロヴァンスは多数のエステイトを格付けしています。エステイトの歴史と評判及びワインとブドウ畑の質を基にした評価で格付けされます。これはボルドーの格付けに似ていますが、エステイトでなく“テロワール”が格付けされるフランスのその他の地方とは違います。

コート・ド・プロヴァンスAOPは85の村から成るプロヴァンス地方で一番大きな地域です。この地域はプロヴァンスワインのおよそ75%を生産し、その約80%がロゼワイン、約15%が赤ワイン、約5%が白ワインです。多くのエステイトは伝統的な方法でワインを造り続けていますが、今日では、温度制御発酵のような新しい手法やワインの品質を向上させるためのその他の方法などを試みる若い世代のワイン醸造者が大勢います。

コト・デクス・アン・プロヴァンスAOPは50の村から成る二番目に大きな地域です。ここで生産されるワインの大部分(およそ3分の2)は、赤ワインで、それに続いてロゼワイン(約30%)、白ワイン(約5%)です。カベルネ・ソーヴィニヨンを含んでいるワインのシェアはここ数年増加していますが、まだ小さなシェアです。それは、どのような場合でも、カベルネ・ソーヴィニヨン種はブレンドの20%を上回ってはいけないのです。コト・デクス・アン・プロヴァンスの一部であるボー・ド・プロヴァンス地域は1995年にAOPの地位を認可されました。この小さな地域のワインはブドウが育つそのとても暑い気候で知られています。その地域は“Valley of Hell(地獄の谷)”と呼ばれています。

バンドールAOPカシスAOPのワインは、数あるプロヴァンスワインの中で際立った存在のワインとして認められています。バンドール地域はトゥーロンから遠くない沿岸にあります。この地域に広がっている土壌は、硅砂と石灰岩です。沿岸のこの土壌と暖かい気候が、成熟の遅いムールヴェルド品種にとって、優れたワインを造る理想の条件となっています。フランスで、ムールヴェㇽド種が主要品種であるのはバンドール地域だけです。バンドールAOPの赤とロゼワインには、少なくともムールヴェード種が50%ブレンドされていなければなりません。醸造されるほとんどのワインは、アルコール度がかなり高いものです。(バンドールワインのおよそ4分の3である)赤ワインは、18カ月以上オーク樽熟成させなければなりません。上等なワインは、そのワインの真価に達するように(8年あるいはそれ以上の)長期間熟成させる必要があります。この地域のロゼワインは、他の地域からのロゼに比べてより構成がしっかりしているフルボディです。AOPの規則により、機械での収穫は許されていません。土壌条件によりバンドールの収穫量は大変低く、事実、フランスで最低の収穫量です。(マルセイユ近くの)カシスのワインは、別の理由で卓越しています。醸造されるワインの4分の3以上は白ワインです。この地域には、高品質の辛口白ワインが造れる石灰岩土壌が広がっています。カシスの白ワインはフルボディですが、酸味が低いので、地元の魚料理に良く合います。この地域では非常に評価されていますが、カシスのワインはよその地域ではほとんど販売されていません。
 
コト・ヴァロワAOPはプロヴァンス地方で三番目に大きな地域で、一番大きな(コート・ド・プロヴァンス)と二番目に大きな(コト・デクス・アン・プロヴァンス)の間にあります。この地域は、サント・ボーム(標高約1100m)の尾根で保護されています。この尾根は本来の気候を加減し、その結果、コト・ヴァロワの一部の地区では他より涼しい生育条件がもたらされ、より長い生育期間になります。プロヴァンスでは通常の収穫時期は9月初旬ですが、涼しい地域ではブドウはかなり遅く収穫され、時には11月になることもあります。Vin de Pays (カントリーワイン)の格付けからVSQS(上質指定ワイン)まで昇格され、1993年、ついにこの地域はAOPの地位を認可されました。醸造されるワインの約3分の2がロゼワイン、約3分の1が赤ワインで、白ワインはほとんどありません。プロヴァンス地方の赤ワイン用の主だったブドウ品種は全てこの地域で栽培されています。

ボルドー リストに戻る

2003

ロ-ヌ リストに戻る

高度およそ2,100m、スイス・アルプス山中のローヌ氷河がローヌ川の水源です。フランスに入る前に、ローヌ川はアルプスからジュネーヴ湖を貫流します。“ローヌ(Rhone)”という言葉はラテン語の“ロダヌス(Rhodanos)”が語源で、そのラテン語は古代ギリシャ語に由来し、さらにこれは“偉大な川(Great River)”を表すケルト語の音写です。ローヌ川が地中海とガリア(フランス)内陸やヨーロッパの東部を結びつけているので、(紀元前800年頃から)ギリシャ人そして(紀元前150年頃から)ローマ人にとって、この川は貿易や文化の主要な通路でした。ローヌ川はスイス国内を290kmそしてフランス国内を522km流れ、その後、カマルグ・デルタ地帯で地中海に注ぎます。また、“グラン・ローヌ”と“プティ・ローヌ”の2つの支流に分かれています。

ローヌ地方でのブドウ栽培の伝統は、ギリシャ人がローヌ川流域と地中海沿岸地を植民地化した紀元前600年ごろまで遡ります。それらの地域で、彼らは(マッサリアと呼んでいた)マルセイユの町を築き、ブドウ栽培とワイン醸造の技術を広めましました。紀元150年頃、その地域の統治者としてローマ人がギリシャ人の後を継ぎました。両者にとって、その地域で生産されたワインは重要で、彼らの管理下で多くの領地に輸出されました。しかし、(紀元400~500年頃)ローマ人が立ち去った後、ローヌ地方のワインへの関心はかなり下降した。それが再び活気を取り戻したのは、ローマ教皇がアヴィニョン(Avignon)に移った13世紀で、ワイン生産が奨励され大幅に生産が拡大されました。16世紀に“コート・デュ・ローヌ(Cotes de Rhone)”の名称がその地域に与えられました。それは、CDRと印をしなければならないワインが入っている樽を単に管理するためでした。コート・デュ・ローヌと名付けられた管理領域の規模が徐々に拡大され、近隣地域を合併するまでになりましたが、その名称はずっと変わっていません。

全長200kmのローヌ地方は、北はサン・シール・シュル・ローヌ(Saint-cyr-sur-Rhone)から南はアヴィニョンまで南北に広がっています。この地方は2つの生産地域に分かれています。都合の良いことに、双方の地域は、ブドウが栽培されていないヴァランス(Valence)とモンテリマール(Montelimar)の町の間に40km幅で広がる土地で仕切られています。これらの地域は全く異なるワインを造っています。

  1. ヴィエンヌ(Vienne)からヴァランスまでの北部(コート・デュ・ローヌ北部)の気候は、冬寒く夏暖かい大陸性ですが、ミストラル風で気温が下がることがよくあります。花崗岩質の急こう配の斜面にブドウ畑があり、収穫は手作業で行わなければなりません。この地域では、唯一シラーが赤ワイン用に認められているブドウ品種です。白ワインと赤ワインをブレンドすることは、(コルナスワイン以外)認定されていますが、あまり行われていません。北部ローヌの赤ワインはフルボディで、熟成に向き、とても長い期間保管しておくことができます。良く知られた白ワインはヴィオニエ(Viognier)とかマルサンヌ(Marsanne)、またはルーサンヌ(Roussane)のブドウ品種から造られ、コンドリュー(Condrieu)地域の白ワインが最も有名です。
  2. モンテリマールからアヴィニヨンまでの南部(コート・デュ・ローヌ南部)は、穏やかで晴天の多い冬、暑く太陽が降り注ぎ、雨が少ない夏という地中海性気候です。北部の土壌条件は本質的に一様ですが、南部の土壌は様々です。つまり、南部では砂岩、石灰岩、沖積層、黄土、珪岩石がとりわけ主要な土壌の種類です。この地域の優れた特性は、日中に太陽熱を集め、夜間には暖かさをもたらす大き目の小石がブドウの木の根元周りに広がっていることです。北部で栽培されている数少ない品種と比べ、多品種が南部では栽培されています。例えば、有名なシャトーヌフ・デュ・パプでは最大18品種まで栽培が認められています。赤ワイン用の主な品種は、グルナシュ(Grenache)、ムールヴェードール (Mourvedre)、シラー (Syrah)、カリニャン(Carignan)、サンソー (Cinsault)です。南部ローヌの赤ワインの品質とスタイルはかなり多様です。ほとんどのワインは、果実味の感じられるミディアムからフルボディで、5年以内に飲むように造られていますが、もちろん例外はあります。“グラン・クリュ”(と名付けられていませんが)と同じ品質のシャトーヌフ・デュ・パプやその他のアペラシオンからのワインは、フルボディで長年にわたって保管され熟成が増します。白ワイン用の主な品種は、クレレット(Clairette)、グルナシュ・ブラン (Grenache Blanc)、ルーサンヌ (Roussanne)、ブールブラン (Bourboulenc)です。


ローヌ地方で生産されるワインの品質はかなり様々ですが、(ボルドーやバーガンディーのように)“グラン・クリュ”、“クリュ・クラッセ”などの格付けがありません。公的なフランスのAOP(Appellation d’Origine Protégés原産地保護呼称)の格付けだけが、まさに全てのフランスワインに適用されます。其々のアペラシオンは、認可されたブドウ品種、1ヘクタールあたりの最大収穫量、ワイン醸造技術などのような個々のブドウ栽培条件やその他多くの条項を定義しています。ローヌ・ヴァリーワインには次のような条件を適用しています:

  • Cru(クリュ):“コート・デュ・ローヌ”ではなく、ラベルにクリュの名称を表示するだけのアペラシオンは16あります。クリュ・ワインはローヌ地方で一番高く評価されています。それらは、ボーム・ド・ヴニーズ(Beaumes de Venisse)、シャトー・グリエ (Château-Grillet)、シャトーヌフ・デュ・パプ (Châteauneuf-du-Pape)、コンドリュー (Condrieu)、 コルナス (Cornas)、コート・ロティ(Côte-Rôtie)、クローズ・エルミタージュ (Crozes-Hermitage)、ジゴンダス(Gigondas)、エルミタージュ (Hermitage)、リラック(Lirac)、ラストー(Rasteau)、サン・ジョセフ(Saint Joseph)、サン・ペレイ(Saint Péray)、タヴェル (Tavel)、ヴァケラス(Vacqueyras)、ヴァンソーブル(Vinsobres)です。たまに個々の畑名がラベルに表示され、これがより高い格付けのワインであるとほのめかしています。そのような格付けが、一方では市場価格の違いに表れています。
  • Cotes du Rhone – Villages with the name of the village(村名付きコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ):ケランヌ(Cairanne)、シュスクラン(Chusclan)、ガダーニュ (Gadagne)、ローダン(Laudun)、 マシフ・デュショー(Massif d’Uchaux)、プラン・ド・デュー(Plan de Dieu)、プュイメラ(Puyméras)、ロエ(Roaix)、ロシュギュード (Rochegude)、ルーセ・レ・ヴィーニュ(Rousset-les-Vignes)、サブレ(Sablet)、サン・ジェルベ (Saint Gervais)、サン・モーリス (Saint Maurice)、サン・パンタレオン・レ・ヴィーニュ (Saint-Pantaléon-les-Vignes)、セギュレ(Séguret)、シニャルグ (Signargues)、ヴァルレアス(Valréas)、ヴィサン(Visan)という18の村からのワインがこの枠に入ります。
  • Cote du Rhone – Villages (without the village name)(村名なし、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ):95の村が含まれています。
  • Cote du Rhone(コート・デュ・ローヌ) :  ローヌ地方の全てのワインがこの(一番下の等級)名称が使われています。また一方、村によっては、これが使用許可されている唯一のアペラシオンです。そのため、もっと上等級のワインも含まれています。

ローヌ・ヴァレーは年間およそ4億5千万本を生産し、フランス第2位のワイン生産地方です。8,000から10,000ほどのワイン醸造者たちが、およそ70,000ha  (170,000ac)の面積でブドウを栽培しています。赤ワイン用としては、グルナシュ(約55%)、シラー(約15%)、カリニャン(約15%)、ムールヴェードール(約5%)、白ワイン用としては、クレレット(約35%)、グルナシュ・ブラン(約20%)、ユニ・ブラン(約20%)が主要なブドウ品種です。生産しているワインは、赤ワインがおよそ77%、ローゼワインが8%、辛口白ワインがおよそ5%です。甘口白ワインも生産しています。フランスワインの約15%はローヌ・ヴァリーからのワインです。


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ロワール・ヴァレーは、およそ75,000haのブドウ畑のあるフランスで二番目か三番目に大きなワイン生産地ですが、この大きなワイン地方はそのロワールという地域名ではあまり有名ではありません。その理由は、ゆっくりと流れる長いロワール川が地質学的、気候的に多様な地域を流れているため、各地域からのワインは其々異なるからです。このように統一的な“テロワール”や気候がないことが、全体としてこの地方を宣伝することを難しくしています。よって、多くのロワールワインは、その地方名でよりも、其々のアペラシオンや歴史的な地域の名前での方が良く知られているということが生じています。それにもかかわらず、(年間およそ4百万リットルを醸造している)ロワール・ヴァレーは、フランスのワイン産業にとって重要なだけでなく、輝かしい長い歴史があります。中世盛期には、ボルドーワインよりロワールワインの方がフランスやイギリスで好まれていました。ほとんどのロワール・ヴァレーワインは、家族所有の小さなエステイトで醸造され、瓶詰めされますが、サンセールやミュスカデのような大きな地域では、協同組合またはワイン商人が多くのワインを醸造しています。

長さ1,012kmのロワール川はフランスで最長の川です。渓谷は“フランスの庭園”と愛称されています。そこには1,000以上のシャトーが建てられていると言われています。それらは、中世には封建領主の城塞で、後の世紀には王侯貴族の別荘でしたが、今では個人が多くのシャトーを所有しています。ロワール川は、フランス南中央部のローヌ・アルプ地方にあるセヴァンヌ山脈に源を発して北上し、その後、西に向きを変え、大西洋に注ぎます。ギリシャ人(紀元前600年)やローマ人(紀元前150年)が地中海沿岸を統治した時、ロワール川は沿岸地方との主要な交易や文化交流路でした。この地域のブドウ栽培は、紀元1世紀にローマ人によって始められました。

ロワール上流域(主にソーヴィニヨン・ブラン種)、ロワール中流域(主にシュナン・ブラン種とカベルネ・フラン種)、ロワール下流域(主にミュスカデ種とシャルドネ種)の3つの地域とアンジュー(Anjou)、シノン(Chinon)、ミュスカデ(Muscadet)、プイィ・フュメ(Pouilly Fume)、サンセール(Sancerre)、ソーミュール(Saumur)、ヴーヴレィ(Vouvray)などの地区および87のアペラシオンによって、ロワール・ヴァレーは成り立っています。シャンパーニュ地方に続き、ロワールはフランス第2位のスパークリングワインの生産地で、そのワインは“クレマン・ド・ロワール(Cremant de Loire)”と呼ばれています。ロワールワインの大部分は、シュナン・ブラン(Chenin Blanc)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、ムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)(=ミュスカデ)のブドウ品種からの辛口白ワインです。カベルネ・フラン(Cabernet Franc)種の赤ワインも造られていますし、ロゼワインや甘口白ワインもあります。ロワール川は、ブドウ栽培が可能な地域の境界線に位置しています。そのため、南部地域よりもこの地域では、ヴィンテージ(収穫年)がワインの品質に影響を与えます。これらの理由で、ロワールワインは樽熟成をめったにしません。また、マロラクティック発酵も稀です。ほとんどの地域は大陸性気候で、寒い冬、暑いたまに猛暑の夏、春に霜やひょうの害があるというような季節的な違いがはっきり表れます。

フランスのかなり南部に位置しているコート・ドーヴェルニュ(Cotes d’Auvergne)、コート・ロアネーズ(Cotes Roannaise)などはロワール上流域の地域で、ブドウが栽培されていますが、地元の多くの人達は、ロワール上流のワインは(地図上で北西部の)プイィ・フュメサンセールから始まったと定義づけしています。ソーヴィニヨン・ブランが主な栽培ブドウ品種です。(かつて、この地域はバーガンディーに属していましたので)少量ですがピノ・ノワール(Pinot Noir)やシャスラ(Chasselas)も栽培されています。(プイィ・フュメが造られている)プイィ・シュル・ロワール(Pouilly-sur-Loire)、サンセール、ヴァランセー(Valencay)の町の周辺の石灰岩やフリント石の土壌が、この地域のソーヴィニヨン・ブランの火打ち石を打ったときの煙っぽい香りを造っていると言われています。ここのソーヴィニヨン・ブランは、この品種の典型的なグースベリー(西洋スグリ)やグレープフルーツの風味も表れます。プイィ・フュメは、この地域のワインの中ではよりコクがあり、より豊かな香りのワインだと言われています。プイィやプイィ・シュル・ロワールと名付けられたワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンではなく、ほとんどシャスラ種から造られます。プイィ・シュル・ロワールのワインが全て白ワインであるのに対し、サンセールでは、白、赤、ロゼワインを醸造しています。しかし、ソーヴィニヨン・ブランの(白)ワインが大多数です。サンセールのソーヴィニヨン・ブランワインは、この地区で一番、濃厚で独特な風味があるフルボディのワインと言われています。

トゥーレーヌ(Touraine)地域は、シュヴェルニ(Cheverny)からオー・ポワトゥ(Haut-Poitou)まで広がっている、ロワール中流域です。モンルイ(Montlouis)、ヴーヴレィ、トゥーレーヌ(Touraine)周辺地区とシノン、サン・ニコラ・ド・ブルグイユ(Saint-Nicolas-de-Bourgueil)周辺地区の2つの栽培地域があり、どこもロワールワイン愛飲家には良く知られています。モンルイ、ヴーヴレィ、トゥーレーヌでは、極めて多種多様な白、赤、ロゼワインを醸造しています。白ワインのほとんどはシュナン・ブラン(Chenin Blanc)種で、大部分の赤ワインはカベルネ・フラン(Cabernet Franc)種で造られます。しかし、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、シャルドネ(Chardonnay)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、ガメイ(Gamay)、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、マルベック(Malbec)、ピノ・ドニス(Pinot d’Aunis)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)も栽培されています。白ワインは、超辛口からとても甘い貴腐ワインまでというかなり多様なスタイルで醸造されています。この地域の土壌の大部分は、水はけのよい(石灰岩の種類の)トゥーフォ(tuffeau)です。赤ワインの大部分が造られるカベルネ・ブランはこの土壌で栽培されています。シノンの赤ワインは、柔らかな果実味あふれるスタイルで知られています。ブルグイユで造られるカべルネ・フランワインは、しっかりした構造で、タンニンが強くスパイシーで、深みのある赤色ですが、トゥーレーヌ地域の赤ワインの多くは、明るめの赤色で、(冷やさないで)若いうちが一番飲み頃です。これらのワインの大部分は、ガメイ種から造られます。

ソーミュール・アンジュー(Saumur・Anjou)地域はもう一つのロワール中流域です。ソーミュールは、(シャンパーニュとアルザスに続く)フランスの第3位のスパークリングワイン生産地です。シャンパーニュの伝統的な3品種でなく、その生産にはシュナン・ブラン(Chenin Blanc)種が使われます。カベルネ・フラン(Cabernet Franc)種の赤ワインも造られています。そのワインのスタイルはトゥーレーヌ地域のブルグイユワインに似ています。アンジューは主に果樹味ある柔らかなロゼ・ダンジュ(Rose d’Anjou)と赤のカベルネ・ダンジュ(Cabernet d’Anjou)で知られています。また、アンジュ・ブラン(Anjou Blanc)と名付けられた白ワインも造られています。シュナン・ブラン品種は845年からこの地域で栽培されているので、ピノー・ド・ラ・ロワールと名付けられています。

アンジュー地域のすぐ隣から大西洋沿岸までのペイ・ナンテ(Pays Nantais)地域は、ロワール下流域を構成しています。気候や地質条件はロワール中流域や上流域とかなり異なります。大西洋に近いことが気候に影響しています。冬は温暖で、夏は猛暑になるのは稀で、湿度が高く暖かで、雨が多い気候です。しかし、たまに厳しい冬の時もあります。ロワール下流域の上層部の土壌は粘土、砂利、砂がほとんどで、一方、下層部の土壌は片岩、花こう岩、火山岩、または片麻岩で構成されています。これらの土壌の種類は水はけが良く、水はけが良いということは上質のワインを造るためには重要です。この地域では主に白ワイン用のムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)品種が栽培され、有名なミュスカデ(Muscadet)を造ります。耐寒性があり成熟が早いこのブドウ品種は、17世紀にこの地域に導入されました。ニュートラルな風味の超辛口のミュスカデは、牡蠣などのシーフードに添えられる“ワイン”になっています。4つのアペラシオンがあり、その中で最も良く知られているのはミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー(Muscadet Sevre et Maine s/Lie)です。つまり、瓶詰の前に、ワインが長い間樽の中で酵母菌(シュール・リー)と触れ合っていた意味です。そうすることで、よりクリーミィーな風味としっかりとしたテクスチャーのあるフルボディの口当たりを確保します。このワインは、アルコール分が12%を超えてはならないと規制されているのが特徴的です。


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南西地方は、有名かつ歴史的なワイン生産地域を多数包括しているにもかかわらず、その地方名で良く知られているのではありません。つまり、この地方はボルドー地方の南、内陸に位置し、ピレネー山脈の麓まで広がっているかなり広範囲な地域で、多数の異質なアペラシオンの“島々”で構成されているので有名なのです。この地方のワインは、地方名で販売されるよりはむしろそれらの地域のアペラシオンにちなんで名づけられ販売されます。南西地方は広いのですが、ブドウ畑はわずか16,000haです。ブドウ栽培の歴史はローマ時代まで遡り、ボルドー地方の人々がブドウ栽培を始める前に、この南西地方でブドウ栽培は定着しました。ボルドーがようやくワインを造り始めた時、(当時、高地として南西地方は知られていたので)これらの“高地(High country)”ワインは、イギリスやオランダなどの既に確立された市場で販売するために、ボルドーの港町へ運ばれ、そこから出荷されなければなりませんでした。それに加えて、これらのワインはボルドーの港町でワイン商人に売られていました。このような“高地”ワインの交易を阻止しようと、ボルドーのブドウ栽培者やワイン商人たちはあらゆる手を尽くしました。

伝統的なボルドースタイルのワインは、南西地方のほとんどの所で造られています。その上、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、メルロー(Merlot)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)などの世界的に優れたブドウ品種の多くは、この南西地方が起源であると言われています。南部に関して言えば、地元の様々な固有ブドウ品種が栽培されており、本格的な特徴のあるワインを造りだす(今では)稀なブドウ品種の宝庫とこの地方はなっています。それらのブドウ品種の多くは、この美しい多様性のあるこの地方の豊かな丘で、ローマ人がブドウ栽培を始めた時から育てられています。
南西地方は、22のアペラシオンと数多くのヴァン・ド・ペイ(Vin de Pays)名称で成り立っています。ほとんどの地域では(ボルドー地方のように)夏は(暑くなく)温暖で、冬は(寒くなく)冷涼でかつ降雨は年間を通じ均等という “海洋性気候”が主流です。内陸地域では、夏は乾燥して暑く冬は寒いという“大陸性気候”が支配しています。多くの地域では粘土、砂、砂利ですが、ピレネー山脈の丘陵地帯ではもっと石の多い土壌というように、土壌条件は変化に富んでいます。

この地方では、およそ30種類もの様々なブドウ品種が栽培されています。その多くは伝統的なボルドーの品種です。フェール・セルヴァドゥー(Fer  Servadou)、ラン・ド・レル(Len de l’El)、デュラス(Duras)、タナ(Tannat)、ネグレット(Negrette)、グロ&プティ・マンサン(Gros- and Petit Manseng)、アブリュウ(Abouriou)のような歴史的なブドウ品種から、オーセンティックかつ特色のあるワインを造っている地域もあります。

ベルジュラック(Bergerac)カオール(Cahors)は、南西地方内で最も知られています。ベルジュラックはボルドーに近い場所にあります。およそ10,000haのブドウ畑があり、13のアペラシオンがこの地域を築いています。ボルドーと同様にベルジュラックはアキテーヌ地域圏に位置していますが、20世紀までは大ボルドー(ワイン)地域の一部でした。しかし、政治的、経済的な理由で変更され、ベルジュラックはワイン市場で新たな独自性を確立しなければならなくなったのでした。生産されるワインの多くは、伝統的なボルドースタイルに醸造されたメルローの赤ワインですが、白ワインは主にセミヨン(Semillon)品種から造っています。甘口の“貴腐”ワインであるモンバジャック(Monbazillac)はこの地域の最も有名なワインで、ソーテルヌ(Sauternes)の貴腐ワインと張り合っています。モンバジャックワインは、セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル(Muscadelle)のブドウ品種で造られます。数回にわたって(完熟して貴腐化したブドウだけを摘み取る)手作業での収穫のみと1993年より規制されています。このアペラシオンはおよそ2,000haで成りたっています。

紀元前50年にカオール地域でローマ人によってブドウ栽培が始められ、それ以来ずっと栽培が行われています。(地元ではコットとかオーセロワと呼ばれる)マルベックが主に植えられている、およそ4,200 haのブドウ畑からこの地域は構成されています。メルローやタナ品種と同様に、マルベックが少なくともワインの70%を占めなければなりません。黒みがかった濃い赤色なので 、“ブラック・ワイン”と呼ばれているカオールのワインは何世紀も前から有名です。しかし、実際には2つのスタイルがカオールワインにあります。それらは、若い時は(とても)タンニンが強く5~10年間熟成させる必要がある、石灰岩台地の土壌で育ったブドウから造られる有名な“ブラック”ワインと砂利の斜面で栽培されたブドウからのもっと丸みと果実味のある親しみやすいワインです。それ故、ワイン醸造業者には選択肢があります。つまり、完全にマルベック品種でワインを造るか、(最大30%ですが)大きな割合でタンニンの強いタナ品種を加えるか、または(ワインの70%はマルベック品種からでなければなりませんが)マルベックとメルローのブレンドもしくは3品種全てをブレンドした方がより良いのかという選択です。カオールAOPワインは、これら3つのブドウ品種でのみ造られなければなりません。フランス国内で、カオールはマルベックが支配的な品種である唯一の地域です。この品種は果皮が薄く、例えばカベルネ・ソーヴィニヨンと比べて、成熟するのにもっと日照と温度が必要です。南方のもっと内陸部に位置しているので、カオール地域は、夏の気温が高いという優れた気候条件、さらに風味豊かで濃厚なワインの生産を可能にするブドウの長い成熟期をもたらしています。ビロードのようなテクスチャーがある果実味溢れるワインを造る、今や有名な“アルゼンチンの”マルベック品種は、現在フランスに存在している原産のクローンよりも小さな果実と小ぶりでよく詰まっている房がある、原産とは異なるクローンに由来しています。


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